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ぐだぐだと、人が亡くなった話をするだけです。
お酒が入っているので文章が変かもしれません。




もうすぐ、父の命日です。

私は風呂場で、シャワーを浴びておりました。
父は帰ってきたらどうしても「おかえり」と言って欲しい人でしたから、風呂場のドアを開けてしつこくただいまと言ってきました。
三度ほどおかえりと言って、最後のおかえりはほとんど怒鳴りに近かったでしょうか。

苛立ちを隠さずに閉めましたが、それが、最後に見た顔でした。
顔色が悪かったかもしれません。
どこか様子がおかしかったかもしれません。
わかりませんでした。

シャワーを浴びて、夕飯の買い物にでも出たのか、コンビニで立ち読みでもしていたかもしれません。
亡くなった時間はこのあたりかもしれないと聞きました。
心臓マヒ。それも、一瞬ではなかったのでしょう。
強烈な痛みに倒れた、そのままの表情で冷たくなっていました。
苦しかったのでしょう、痛かったのでしょう。
倒れた音を聞いていたら、出かけてくるよと声をかけていたら
何かが出来たのかもしれません。
何も出来ませんでしたが。


豚肉を焼いて食パンに挟んで食べておりました。
母から仕事が終わったからこれから帰るが、突然の解雇を言い渡されたとの電話がありました。
派遣切りだったか、なんだったか。
保障もなにもない解雇でした。

その報告と、父の勤務先から父が無断欠勤しているがどうしたのかという電話があったが、母の電話にもでない。家にいるのか、と。
テレビついてるからいるんじゃない?とでも答えた記憶があります。

ちょっと待って、いまかわるよ、と階段を上って、ドアを開けたら、うつぶせの父がいました。
父じゃないと思いました。
靴下越しのふくらはぎが冷たく固まっていました。

パニックにでもなったのでしょう。
ふざけているのだと大声で起こそうとしましたが、背中はやはり冷たく固く、怖くなりました。
親戚は極々少数でしたので、死について葬式すら知りません。
半狂乱だったと思います。
父はどこだと、父がいないと、父が冷たいと、父じゃなくなったと、父ではない、というようなことを繰り返したように思います。
救急車を呼んで、警察を呼んで、それまでこれは夢だと思っていました。
夢ではありませんでしたが。


何を話したいのか自分でも分かりません。
だからどう、という話でもありません。
ただ、命日だな、と。
好きだったものを買ってきてあげたいのに、好きなものなんて知らないという事を毎年思い知らされます。
情けない。



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